市長近況短信 No414 (8月上旬号)

《秦野名水フェスティバル》
           ~水は貴重な財産~

 「口にさわやかな味が広がるとともに、最後に少し引っかかるよ
うな若干の苦味を感じます。」「表面が滑らかな、小さく丸い風船
がツルン、と喉を通過するような、さわやかな印象の感覚です。」
いきなり、グルメレポートのようですが、これは、ソムリエの田崎
真也さんが、それぞれ本市の湧水「弘法の清水」と「葛葉の泉」を
味見してのコメントです。
 水の中に溶けているカルシウムやマグネシウムの量を数値化して
水の硬度を表現しますが、「弘法の清水」は120、中程度の硬水
で、「葛葉の泉」は31、軟水ということ。数値が大きいほど溶け
ているミネラルの量が多く、この違いが味の違いとして表れてくる
そうです。
 そして、本市が販売しているペットボトル「おいしい秦野の水」
は硬度が89ほどで、両者のいいところを兼ねそろえた素晴らしい
水だという評価をいただきました。

 昨年環境省が実施した名水百選30周年記念名水百選選抜総選挙
において「おいしい秦野の水~丹沢の雫」が全国一位に輝いたこと
は、これまでも様々な場でPRしてきましたので、ご存知かと思い
ます。
 丹沢の山麓、天然の水がめである秦野盆地には2億8千万トン、
芦ノ湖の1・5倍の水が湛えられているといわれています。この自
然の恩恵を享受し、日本で一番おいしい水を日常的に利用できるこ
とは、本当にありがたいことだと思います。

 8月2日に秦野の「水」をさらに多くの方に知ってもらおうと、
「秦野名水フェスティバル」を開催しました。折しも、6月には
「曽屋水道」が近代水道施設として初めて国登録記念物(遺跡関係)
に登録されることになった、というニュースもありました。
 実は秦野では今から126年前、明治23年に水道が建設されま
した。これは横浜、函館に次いで全国で3番目の早さで、簡易陶管
水道としては全国初のことです。名水フェスティバルの会場には、
実際に当時の陶管の展示が。私も初めて目にしました。この曽屋水
道は地元の有志が寄付金や借金などで自らの手で建設したものです。
改めて先人たちの偉業に胸が熱くなりました。

 展示ブースには、その他にも水にまつわる展示、特に秦野盆地の
地下での水の動きなどを立体的に見ることができる「はだの水循環
モデル(プロジェクションマッピング)」には多くの人が見入って
いました。メインイベントは冒頭でコメントを紹介した田崎真也さ
んの講演です。
 水はその土地の食文化に大きな影響を与えること、本市の水でも
湧き出る場所によっては硬度が異なり、それぞれに合った食材や調
理法を工夫することで、様々な楽しみ方ができることなど、ソムリ
エならではの視点で興味深い話をしていただきました。早速、試し
てみた方もいらっしゃるのでは?

 私たちにとって「水」は身近な存在、その大切さを感じる機会は
あまりありません。しかし、世界では水は「資源」として認識され、
国際紛争の種になることもあります。地球は水の惑星と言われます
が、人が利用できる水は地球の水全体のわずか0.01%にすぎな
いそうです。水に恵まれていることにあぐらをかくことなく、先人
たちから受け継いだ貴重な「財産」として、しっかりと次世代に引
き継いでいきたいと思います。

おいしい秦野の水をおみやげに



秦野水循環モデル


創設時の陶管です
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