市長近況短信 No422 (10月下旬号)

《公共交通は地域の「足」》
           

 本市では、先駆的に交通空白・不便地域を解消するために地域の
「足」となる「乗合タクシー」を導入しており、この10月でちょ
うど10年目の節目迎えました。
 そこで、本市の取り組みを紹介しながら、地域公共交通のこれま
でを振り返るとともに、これからの在り方を考える公共交通に関す
るセミナーが開催され、多数の関係の方にご来場いただきました。

 私は、「まちづくり」において公共交通は、市民の「足」として
重要な要素であると考えています。過疎の厳しさを一番実感するの
は「交通の不便さ」です。最寄りの駅まで10キロ以上離れている
にもかかわらずバスがない。駅についても、電車は1日に数本しか
ない。「足」が失われれば、通勤や通学の若い世代の人口が流出し、
さらにまちの活気は失われる「負」のスパイラルに陥ります。
 このようなまちは、山間部などだけではなく、今や地方の主要都
市近辺でも見られるようになっています。幸い、わがまち秦野は山
に囲まれた盆地にぎゅっと市街地が凝縮しています。小田急線の
鉄道駅が4駅あり、市民のおよそ6割が最寄り駅から1キロの徒歩
圏内に居住している恵まれた環境にあります。
 この恵まれた環境をさらに生かすために4駅周辺を整備し、鉄道
駅の利便性を向上すること、小田急電鉄と連携しまちづくりを進め
ることなどに取り組んできました。

 あわせて、駅までの交通手段の整備です。バスがカバーできない
地域に乗合タクシーを導入し、地域の「足」の確保に努めてきまし
た。採算が合わなければ事業が継続できません。空気を乗せていた
のでは、公共交通は成り立たないのです。
 そこで、地元の皆さんと協働し、ルートやダイヤを見直しながら
利便性の向上に努めてきたところです。ここで乗合タクシーが実証
実験開始から10年を迎え、今では5ルート7路線が運行されてい
ます。
 今後も充実していきたいと思いますので、ぜひ、使ってください。
地域の「足」は地域で大事にしていただくことで、持続可能な
「足」となります。

 「公共交通」は地域の「足」である一方で、都市(まち)という
点を結ぶ「線」でもあります。地域のバスが鉄道や高速バスにつな
がり全国へ、さらに空港や港へつなげば海外へ広がります。
 地方のまちでも、交通網がつながっていれば大都市と同様に全国
へアクセスできるわけです。そこで、私は高速バスの路線整備にも
これまで力を入れてきたところです。
 今では羽田空港だけでなく、中国地方や関西地方、北陸地方への
便も整っています。

 小田急線は来年の3月に代々木上原と登戸間の複々線の全面使用
開始で通勤通学がより速く、快適になります。
 また、新東名高速道路の開通も控えています。本市の公共交通を
取り巻く状況は、明るい材料がそろっています。
 このようなチャンスをしっかりとまちづくりにつなげ、これまで
の公共交通の取り組みをさらに前進させていきたいと思います。
 


セミナーでは秦野市の取り組みを紹介


小田急線は複々線化で更に便利に


地区の乗合自動車「かみちゃん号」
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